ボーダーコリーは飼いにくい?家族として迎えるための方法3選

ボーダーコリーと言えば、そのかわいらしくもシュッとした気品の良い顔立ちが特徴で、“かわいい!”や“カッコイイ”と思った方もいらっしゃるかと思います。

私自身もボーダーコリーをTVで初めて見た時には“お上品な顔をした犬だな”と思ったことを覚えています。

また、ボーダーコリーとセットでよく語られるのはフリスビーなどのドッグスポーツで、愛犬と一緒にスポーツをしたいという人にも人気の犬種です!

しかし、ボーダーコリーについてネットなどでは“飼いにくい”“性格が悪い”“しつけが大変”などネガティブな情報も多く見られます。

果たしてボーダーコリーはそんなにも飼いにくい犬種なのでしょうか?
もっと言えば、飼わない方がいい犬種なのでしょうか?

今回は、ボーダーコリーが飼いにくいと言われている背景について考え、ボーダーコリーを飼いたいと思われている方がチェックすべき点についてお話していきます。

ボーダーコリーが飼いにくいと思われる要因

ここでは、ボーダーコリーが飼いにくいと言われている点についてお話します。
主にボーダーコリーの特性についてお話できればと思います。

ボーダーコリーは賢い

ボーダーコリーについては“とても賢い”ということが大きな印象としてお持ちの方も多いかと思います。

その知能はなんと人間の5歳児ほどのレベルがあるとも言われています。

人間の5歳児ともなると言語でコミュニケーションが取れ、ある程度主語と述語のある会話もできるほどです。
なので、親だけでない他者との関わりもでき始める時期でもあります。
また、大部分の子どもが衣服の更衣や排泄など自分でできることが多くなる時期でもあります。

ボーダーコリーはこのぐらいの時期の子どもと同程度の知能を持っているのです。

犬である以上、言語での会話はできませんが、飼い主がどんなことを言っているかはわかるようです。

それほどまで賢いということはしつけなどの飲み込みも早く、しつけは簡単ではないかと思う方もいるかと思いますが、それは大きな間違いです。

なぜなら、賢いということは悪いことや間違ったことも早く学習してしまうからです。
なので、しつけを適当にしてしまうと飼い主とボーダーコリーの主従関係が崩れ、手が付けられなくなることもあります。

しかし、しつけをスパルタ方式で厳しくすればいいのか、と言えばそうではありません。

そこは人間と同じで、できたことを褒めたりスキンシップを図りながら、厳しくするときは厳しくするメリハリが必要なのです。

私自身の話ですが、子どもに関わる仕事をしていますが、賢い子ほど伝え方に気をつけなければいけないな、と感じることもありました。
あれと同じようなことがボーダーコリーのしつけにも言えると思います。

一方で、飼っているボーダーコリーは家族です。
しつけも大事ですが、大前提として家族とは一緒にいて楽しいと思ってもらいたいものですね!

運動量が多い

もともと牧羊犬のボーダーコリーは運動量が多い犬種としても有名です。

疲れ知らずとも言われており、成犬期では1時間くらいの散歩などの運動を朝夕2回行うことが勧められているくらいです。

人間でも1時間の運動を朝夕2回行うことはなかなかつかれますよね…

それぐらい運動が好きな犬種なので、運動量が少ないとそれがストレスになり、不適切な行動などを引き起こす要因になることもあります。

しかし、一方でボーダーコリーが思うまま運動させればいいか、と言うとそうではありません。

特に子犬の時期は自分自身の体力の限界をわかっていないから体力以上の運動をしてしまい、体調が悪くなるリスクもあります。

人間の子どもでも遊び過ぎて翌日に体調が悪くなる子っていますよね。

うちの子どももこの間、朝と夕方に友達とサッカーをしていて、翌日に疲れからか熱が出たこともありました…

また、後にも出てきますが、ジャンプのさせ過ぎによって股関節に異常が出ることもあります。

ボーダーコリーの様子を見ながら一緒に運動を楽しみたいものですね!

ボーダーコリーを飼うためにどうすべきか?

ここまでは、ボーダーコリーを飼うために気をつけることを挙げてきました。
ここからは気をつけるべき点を踏まえてどのように行動するべきかについてお話しします。

いっぱい一緒に遊んでコミュニケーションをとろう

ボーダーコリーは賢い犬種である故に頭を使った遊び(コマンド遊びなど)が好きです。

“まて”“おすわり”などを指示して行うコマンド遊びは、どの犬種でも行われていますね。

特にボーダーコリーはコマンド遊びを覚えさせることが必須だと言う人もいます。

コマンド遊びの時には、もし間違えても過度に叱ることはせず、適切な行動を教えてやり直させて、できたら褒めてあげましょう。

飼っているボーダーコリーは家族でしたよね。

また賢いので、覚えると飼い主の行動を予測してボーダーコリーが先回りしてコマンドをしようとしてしまうこともあります。

下記の動画はボーダーコリーとコマンド遊びを行っているところですが、0:25あたりで先回りして行動しようとする様子が見られます。

また、この動画の子の目線は飼い主を一転に見つめ、よく飼い主を見ている様子も見られます。

皆さんもボーダーコリーを飼う際には散歩だけでなく、コマンド遊びなども取り入れてみましょう。

ドッグスポーツなどして、いっぱい体を動かそう

ボーダーコリーとセットで語られることが多いものにドッグスポーツがあります。

先ほどもお話ししましたが、ボーダーコリーは運動量が非常に多い犬種です。
賢さもありフリスビーなどのドッグスポーツもボーダーコリーは好きです。

数あるドッグスポーツの種目の中でも、ボーダーコリーが得意とされているのはフリスビーと言われています。

一言でフリスビーと言いましたが、皆さんが想像しているのは飼い主がフリスビーを投げて犬がそれを追いかけてキャッチするようなものではないでしょうか?

もちろんそれもあり、その種目は“ディスタンス”と呼ばれています。
しかし、もう1種目として“フリーフライト”と言うダンスのような種目もあります。

フリーフライトは120秒間の音楽に合わせて飼い主と犬がフリスビーを用いながらパフォーマンスする競技のようです。

ボーダーコリーは牧羊犬で動くものを追いかける習性が強いので、ディスタンスでは特に強く、大会の上位にはボーダーコリーは常連でいるようです。

一方で、そんな競技志向でなくとも、広い公園などがあれば一緒に楽しむことができるし、ボーダーコリーとコミュニケーションが取れると思います。

人間でもプロ選手を目指してガツガツする人もいれば、地域のスポーツクラブなどで趣味として行う人もいます。

また、昔はガッツリ競技志向だったけど、年を取って趣味としてそのスポーツと付き合っている人もいるかと思います。

私自身もこのような感じでサッカーをしていました。

ボーダーコリーにも年齢やその犬自身の好きなものなどもあるので、体を動かす遊びとしてどのようにドッグスポーツと付き合っていくか考えたいですね。

病気に注意しよう

ボーダーコリーも生き物である以上病気などがあることは必然であると言えます。

下記にボーダーコリーに多い病気を挙げてみました。

  1. コリー眼異常 
  2. 股関節形成不全 
  3. 皮膚炎

①のコリー眼異常はコリー種によくみられる遺伝系疾患で、こちらに関しては予防することは難しいと言われています。
しかし、軽度であれば日常生活に支障がないとも言われています。

一方で、重度であれば失明の危険もあるので、ものによくぶつかるなどおかしいことに気が付けば動物病院に受診した方がいいのではないかと思います。

②の股関節形成不全は遺伝的な原因があることもありますが、運動(特にジャンプ)のやり過ぎが原因になることもあります。
股関節への過度な負担が原因ですが、この運動量に関しては飼い主でコントロールできるものかと思います。

先ほどボーダーコリーの思うままに運動をさせない方がいいというのも股関節形成不全を予防するという意味合いもあります。

③の皮膚炎はほかの犬種でもあるかと思いますが、症状としてはかゆみや脱毛などが見られます。
細菌や真菌そしてダニが炎症を引き起こすと言われているのでお部屋の掃除が必要になるのではないかと思います。

他の病気についても書かれているので参考までに下記のページを見てはいかがでしょうか?

ボーダー・コリーの性格や飼い方のコツ、なりやすい病気まで全部紹介! | ペット保険のアイペット損保 (ipet-ins.com)

ボーダーコリーがなりやすい病気は?コリーアイ等の遺伝性疾患も解説 (ppnet.co.jp)

まとめ

ボーダーコリーを家族として迎えるためにチェックしたいこととしては

  1. コマンド遊びなども用いて適切にしつけやコミュニケーションを取る。
  2. 運動欲求を満たすためにドッグスポーツなど体を使った遊びを一緒にする。
  3. 病気に気をつけて部屋の掃除などの環境整備や早期の病院への受診を心がける。

の3点を主に挙げました。

この他にも気をつける点はあるかと思いますが、最低限として必要ではないかと思われるものを今回は挙げてみました。

しかし、何より大事なのは、飼い犬は家族であることを忘れないことだと思います。

いくら、小手先で環境整備やドッグスポーツをしたとしても、そこにボーダーコリーをはじめ飼い犬への愛情がなければ、心を開いてくれません。

特にボーダーコリーは賢いことに併せて飼い主をよく見ているので、そのような姿勢だとすぐ見破られます。

朝夕2回の1時間ほどの運動、妥協したしつけができないことなど、ボーダーコリーを飼うことは時間や労力がかかることは事実としてあります。

特に飼いだした最初の段階でのしつけが非常に重要です。

しかし、愛情を持って接すると賢くてたくましいボーダーコリーはきっと皆さんの気持ちに応えてくれるのではないかと思います。