ボーダーコリーと聞いて、皆さんはどのような犬を思い浮かべるでしょうか?
おそらく、牧羊犬のイメージを持つ方は多いのではないかと思います。
また、その見た目もきれいなのでペットとして飼いたいと思われる方も多いでしょう。
しかし、ネット上では“ボーダーコリーは性格が悪い”と言われている記事もあります。
よくよく考えてみたら、私の身の回りでボーダーコリーを飼っているないし、飼ったことがある人は聞いたことがないように思われます。
それだけ、飼うことが嫌がられるほど性格が悪いのでしょうか⁇
そこで、今回はボーダーコリーの性格が本当に悪いのか、ネットなどで性格が悪いと言われるようになった背景に迫り、見た目がシュッとしてかっこよくもあり、かわいくもあるボーダーコリーと仲良くなるためにどんなことが必要かについて一緒に考えたいと思います。
ボーダーコリーの性格は本当に悪いのか?
ボーダーコリーと仲良くなる方法を知る前になぜボーダーコリーの性格が悪いと言われているか、について一緒に見ていきましょう。
実は、私はボーダーコリーについては、“よく走る”という印象が強かったので、性格が悪いという印象はあまりありませんでした。
それだけにネット上で性格が悪いと書かれていることには、結構ビックリしました。
また、調べてみるとボーダーコリーは飼育放棄をされることが多い犬種としても有名なようです。
当たり前ですが、飼育放棄はあってはならないことです。
しかし、なぜボーダーコリーの性格が悪いと言われ、飼育放棄が多いのでしょうか?
性格が悪いと言われる事例としては、手を噛んだりして狂暴化するということがあるようです。
飼い主であろうと構わず、噛んでくることがあるようです。
しかし、なぜボーダーコリーは飼い主などの手を噛んだりして狂暴化するのか?
一因として挙げられるのは、ボーダーコリーが非常に賢い犬だからということが挙げられます。
人間の知能で言うとなんと5歳児ほどの知能があると言われています。
なので、人間の言っていることもある程度理解できていますし、人間の行動や態度を見
て、自分なりに考えることもできます。
「賢いのであれば、狂暴化したりしないのでは?」
そう思った方もいるかと思います。
しかし、考えてみてください。
賢いということは、いいことも悪いことも学習する能力が高いと言えるのです。
例えが過激かもしれませんが、映画“ハンニバル”のレクター博士も非常に頭脳明晰ですが、第二次世界大戦での経験から猟奇的な性格を宿すようになります。
これは映画の話だ、と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、性格や行動が成育歴によって左右されることは科学的に研究され、証明されています。
これは人間でも同じで、私はソーシャルワーカーの仕事をしていますが、問題のある行動をする人の背景に、貧困やネグレクト、いじめなどがあり、成育歴が恵まれなかった人も多数見てきました。
ボーダーコリーに限らず、どのペットも育つ環境は大事ではないか、と考えています。
話が少し脱線しましたが、ボーダーコリーは賢いが故に経験やしつけの影響を受けやすいとも言えると思います。
つまり、ボーダーコリーの性格が悪いと言われるのには良い学習ができておらず、悪いことを学習している可能性が高いと思われます。
また、犬特有の主従関係についてもボーダーコリーは律儀に守ります。
これは言い換えると、飼い主がリーダーとして信頼されるといいのですが、なめられるなどしてリーダーとして認められなくなったら、ワガママになることがあるようです。
こういった事例がボーダーコリーの性格が悪いと言われるようになった一因であると思われます。
ボーダーコリーと仲良くなるための2つの柱
これまでは、なぜボーダーコリーの性格が悪いと言われているのかについてお話してきました。
少しまとめると、ボーダーコリーの性格が悪いと言うよりは、賢い故に悪いことを学習して不適切な行動をしているケースが多いように見られます。
ここからは、そういったことも気にしながら、ボーダーコリーと仲良くなるためにどんなことに気をつけなければいけないか、についてお話します。
しっかりしつけをしよう!
先ほどもお話した通り、ボーダーコリーは非常に賢い犬です。
ボーダーコリーについて調べている中で、動画でボーダーコリーのしつけをしている動画がありました。
最初は指示通りに伏せなどをするのですが、支持の順番やパターンを覚えて、まだ飼い主が指示を出していないのに先回りして行動することもありました。
それほど、ボーダーコリーは賢いのです。
子犬の頃は余計にかわいく見え、ついチヤホヤしてしまいそうですが、あんまりチヤホヤしすぎると“自分がリーダーだ!”と勘違いして学習してしまいます。
そうなると、頭が良い故にずる賢い行動が見られ、性格が悪いように見えるようになってしまいます。
これも育つ環境の大事さの話になるのですが、人間でも特に小さい頃の経験ってその後の人生における価値観の方向性を決定づけることってよくありますよね。
犬にとってもそういう一面はあるのではないでしょうか?
子犬の頃から、しっかりしつけをして家族という群れの中でのボーダーコリーの位置づけや“ダメなものはダメ”ということを正しく教えてあげましょう。
一緒にいっぱい運動して、いっぱい遊ぼう!
これまでは、ボーダーコリーの賢さにフォーカスを当ててきましたが、もう一つ大きな特徴があります。
それは運動量が非常に多いということです。
元々牧羊犬だったため、“いっぱい運動したい”という欲求を持っています。
なんでも、大型犬並に運動量が必要であるという話もあります。
なので、運動量が足りないとストレスを抱えてしまい、吠えるなどの攻撃的な行動が出ることがあるようです。
運動量の目安としては、散歩が朝夕の2回で1回1,2時間くらいが良いと言われています。
結構長いですね。。。
しかし、時間はあくまで目安であり、時間よりもボーダーコリーとコミュニケーションをとりながら行うことが大事なようです。
また、散歩以外にもたまにドッグランなどで走り回れるところに連れていくと喜んでくれます!
また、頭を使う遊びも好きなので、宝探しみたいにエサを置いたりするのも面白いかもしれないですね。
まとめ
ボーダーコリーの性格が悪いと言われる背景と仲良くなるための2つの柱についてお話してきました。
簡単にまとめると、ボーダーコリー自体の性格が悪いと言うよりは、頭の良さ故にしつけなどがしっかりしていないと悪いことも学習してしまうというところが主な原因でした。
また、仲良くなるためには
- しっかりしつけをして、良いことと悪いこと、主従関係について学習させる。
- いっぱい遊んで、頭を使った遊びも取り入れる
の2つの柱が必要ということでした。
一方で、ボーダーコリーはプロのドッグトレーナーでもしつけは難しいと言われている犬種でもあります。
それだけに、初めて犬を飼うなど初心者の方には向かない犬種ではあるかもしれません。
どんな犬種、どんな生き物でもそうですがペットとして迎え入れる以上は、しつけの手間や散歩の時間などをしっかりかける覚悟を持って迎え入れる必要があると思います。
そうすることで、かけがえのない家族として人間もペットも幸せに生活できるのではないかと思います。