犬好きのみなさん集まれ~。
みなさんはレオンベルガーという犬種をご存じですか?
一般的にはあまり知られていないかもしれませんが、写真でも分かるように、鼻のあたりが黒くて、身体は茶色でふわふわ、ライオンのたてがみのような毛並みを持つ、超大型犬です。
「超大型犬」
といえばどんなイメージがありますか?
「大きい」
「穏やか」
「優しい」
といった安心感のあるイメージ
逆に、
「怖い」
「飼いにくい」
「重たい」
など、ちょっと近寄りがたいイメージ
と、感じ方は様々かもしれません。
でも、犬好きの人なら一度はありませんか?
「大き~い犬を飼ってみたい!」
と思ったこと。
わたしはあります。
今まで、柴犬や雑種の中型犬を飼ったことはあるのですが、
「いつかは大型犬を飼ってみたい」
と、ずっとあこがれ続けてきました。
いまだにそれは変わりません。
大きなわんこが寝そべっている、その横でおなかに頭をのせて一緒に寝てみたい。
しっかりコマンドを与え、カッコよく散歩してみたい・・・。
これを読んでくださっている方の中にも、同じことを考えている方がおられるのでは?
そこで今日は、超大型犬の中で
「レオンベルガー」
という犬種について、
- どこで生まれたの?
- どんな特徴があるの?
- 飼うにあたって、注意した方がいいことは?
などについて、記事にしてみました。
犬を家族として迎え入れるということは、想像以上に骨が折れます。
途中で簡単に手放してしまう人も、今は多いと言われています。
知識がないままに、思いつきで飼い始めるとそんな悲しいことが起きてしまいがちです。
レオンベルガーは、一見野性的で怖そうにも見えますが、大型犬らしく、温和でやさしく子供たちとも仲良くできる、家庭犬としては適した犬種です。
冒頭の写真の顔、かわいいですよね?
こんな顔をして見つめられたらもう愛おしすぎて、この真っ黒い顔に、自分の顔を押し付けたくなる…(笑)
ここでは、そんなレオンベルガーの見た目、性格、飼い方について書いてみます。
もし
「レオンベルガーを家族に迎え入れたいな~。」
と思っている人がいるなら、これを読んでいただくことで、少しでもお役に立つことが出来れば、と思います。
レオンベルガーの歴史
原産地はドイツ。
1830年代末から1840年代初頭にかけて、レオンベルク州のハインンリッヒ・エスィヒ氏という議員が、ニューファンドランドとセントバーナードを交配させたことが始まりです。
その後グレート・ピレニーズなどの大型犬とも交配を重ね、本物のレオンベルガーは、1846年に誕生したとのこと。
エスィヒ氏の目的は、ライオンのような犬を作出すること。
ライオンはレオンベルグ州の紋章の絵柄となっていることから、エスィヒ氏は、州の象徴となるような犬を作り出したかったのでしょう。
19世紀末には、牧羊犬として、その能力の高さが評価されました。
第二次世界大戦後、頭数は僅か8頭まで激減しましたが、愛好家たちが尽力し、また数を増やしていったそうです。
きっと愛好家の方たちも、人間の良きパートナーである、レオンベルガーを絶やしたくない、という一心で取り組まれたのでしょう。
その方々のおかげで、私たちはこの愛らしい存在、レオンベルガーと出会えたのです。
レオンベルガーの外見的特徴
口周りから目にかけてのブラックマスクが特徴のレオンベルガー。
毛色は、ライオン・イエロー、レッド、レディッシュ・ブラウン、サンド(フォーン、クリーム)など、茶系の色の単色や組み合わせとなっています。
首周りの被毛はたてがみのよう。
毛色から受ける印象は、野性的ですね。
その反面、長めの茶色い毛はふわふわして優しい。
撫ぜたらとっても柔らかそう。
成犬時の大きさは、体高65~80㎝、体重は40㎏以上。
大きくて、たくましい筋肉を持ち、ライオンに似て力強い風格の持ち主です。
大きな体で、悠然と野原を駆けるレオンベルガー、素敵ですね。
レオンベルガーの性格は?
交配に使用された犬種の性質を受け継いで、レオンベルガーはとても穏やかで優しい性格。
協調性にも優れ、人との交流を好み、子供たちとも仲良くできます。
私が以前飼っていた犬は、私があまりにもかわいがりすぎたせいなのか性格なのか、私以外の人になかなか心を許さず、また、一度追いかけ回されてからは、大の子供嫌い。
私の一人娘とも冷戦状態でした。
もうちょっと仲良くしてくれないかな~と悲しくなることもありました。
だから、レオンベルガーのように、だれとでも穏やかにかかわれる犬は、皆から可愛がられて幸せ。
大きいから番犬に、と思うかもしれませんが、この性格ではちょっと難しいかも…。
ただし、飼い主には忠実なので、ピンチの時には頼れるパートナーとなることでしょう。
レオンベルガーって、しつけしやすいの?飼うのは難しい?
学習能力は高く忠実なため、しつけはしやすい犬種です。
いくら穏やかで優しい性格とはいっても大型犬ゆえに力も強いため、場合によっては、犬同士の遊びや人との係わりの中で、トラブルが発生する可能性もあります。
私は昔、盲導犬の訓練所にボランティアとして訓練犬のお世話をしに行っていました。
ドッグランで遊ぶ、という時間があったのですが、その時、一緒に遊んでいたラブラドールレトリバーさん、楽しい遊びが昂じてしまい、ぶつかりげいこのようになってしまいました。
飛びついてきたときに感じた衝撃と痛みは相当でした。
その箇所は後々青あざとなり・・・。
その時感じました。
「大型犬は、きちんとしつけないとだめだな。もし遊んでいるうちに、ついつい子供に怪我をさせるようなことでもあれば、皆が悲しい思いをする。」
と。
小さいころからきちんとしつけを行い、社会性を身につけ、飼い主の指示が通るように訓練をすることで、どこにでも一緒に連れていけるパートナーとしての資質は高まります。
大事な家族の一員だから、いつも共に行動し他のワンちゃんや人たちと楽しく過ごせるよう、しつけは飼い主さんとしての使命だと考えてほしいです。
しつけやすい、となれば、飼いやすさの大きな条件はクリアしているように思います。
さて、実際にレオンベルガーを飼うには、どんなことに気を付ければいいのでしょうか。
① 運動
激しい運動は必要ないけれど、適度な散歩は欠かせません。
朝夕2回は散歩してあげてください。
1回30分以上、1時間~2時間程度が目安。
大型犬なので、関節等に負荷がかかりすぎないように気を付けてください。
足には水かきがあり、泳ぎも得意。
たまには泳ぎに連れて行ってあげるのもOK.
② 温度管理
レオンベルガーはダブルコートで中長毛のため、暑さには弱く、エアコンで室温管理できる環境は絶対条件です。
熱中症予防は必須、室内飼育がおすすめです。
③ お手入れ
被毛は厚くて長く、少し脂っぽい。
そのため毛玉になりやすいので、できるだけ毎日ブラッシングしてください。
たれ耳で耳が汚れやすいので、ブラッシングの時に汚れをふき取ってあげてください。
シャンプーは月一回程度でいいですが、大型犬のためプに任せてもいいでしょう。
普段は、固く絞った温タオルで拭いてもいいですね。
足回りの毛が伸びると滑って危険ですので、爪切りの際にカットしてあげてください。
④ 食べ物
超大型犬なので、食事量は多いと考えておいてください。
レオンベルガーは、胃捻転を起こしやすいため、一度にたくさん食べたり、食べた後すぐに
運動をするなどは避けてください。
手作り食は、飼い主側が内容を把握しているので安心ですが、栄養のバランスを保つのが困難です。
良かれと思って野菜中心の生活にしていたら、たんぱく質が足りなかったとか、喜んで食べるものを与えていたら、体重が増えすぎてしまったり…など。
基本的には、レオンベルガーという犬種・年齢など、その時の状態に適した栄養素が含まれた、総合栄養食を与えるのが安心ではないかと思います。
できれば、添加物不使用のグルテンフリーのものを選べばいいでしょう。
まとめ
この記事では
- レオンベルガーの歴史
- 外見的特徴や性格
- レオンベルガーのしつけや飼い方のポイント
について、書かせていただきました。
「レオンベルガーってどんな犬?」
ということを知る、最初の第一歩になりましたか?
レオンベルガーは、顔周りが黒くて、茶色のたてがみがライオンのようで、少し怖そうにも思いますが、実は、温和でやさしく頭のいい、家庭犬にふさわしい犬です。
ですが、やはりきちんとしつけをして、飼い主との信頼関係を気付くことで、本当の社会性を身につけ、一家・地域の一員となって愛される存在になっていくことでしょう。
実際に飼うとなると、もっと知っておきたいことはあるかと思います。
でも、まずはやっぱり
「この子を家族にしたい!」
と感じるわんこを見つけることが一番だと思います。
私は、偶然住んでいたマンションの非常階段に捨てられていた犬と、19年近く一緒に暮らした経験があります。
本当に運命の出会いだと思い、大事に大事にしました。
仕事の都合で何度も引っ越しをし、そのたびに犬を飼える家を探すのに苦労しましたが、あの子を手放すことなど考えたこともなかった。
ずっとずっと、一緒でした。
亡くなるときも、私の腕の中で静かに息を引き取りました。
今でも会いたくてたまらない、愛おしい存在です。
どうか、みなさまも運命のわんこちゃんに出会えますように・・・。