レオンベルガーの里親になるために知っておきたい3つのこと!

犬が好きな方なら里親募集サイトや掲示板の張り紙を1度は目にしたことがあるのではないでしょうか?
里親募集という文字をみるとついつい

「可愛い」

「家族になってあげたい」

と気持ちが揺らいじゃうことありますよね!
その中にはまだ日本では珍しいレオンベルガーを検討されている方もいますよね。
日本にはまだレオンベルガーは59匹しか登録されていません。

そんな希少なレオンベルガーも稀に里親募集されていることがあります。
珍しい犬種なだけあって、すぐに新しい家族が決まっています。

行き場のないレオンベルガーがいるなら引き取りたいと思う気持ちはとても素敵で勇気のあることですよね。

ですが可愛いというだけでは動物を飼うことは難しいのが現実です。
さらに里親になるということは簡単なことではないのも事実です。

「こんな大変とは思わなかった…」

と後悔し、また手放してしまう方も多くいます。
飼い主を失った犬は傷つき、人を信用できなくなって新しい家族が見つかってもなかなか心を開いてくれなかったり、威嚇して噛んでしまう子もいます。

私は犬と生活するってこんなに大変なんだ…と飼ってから知りました。
家に来たばっかりの時は本当に大変で私に犬の世話をするなんて無理かもしれないと悩んだ時もありました。
犬をたくさん飼っている知り合いに相談したり、最悪里親募集しようなんて思ったこともあります。

でも知り合いにめちゃくちゃ怒られて目が覚めました。

「この子を幸せに出来るのは自分しかいない」

と思いました。
その子は少し前に亡くなってしまいましたが、里親募集しようなんて思った自分が本当にバカだなと改めて思いました。

人にとっても犬にとっても楽しい生活を送れるように少しでもこの記事が参考になると嬉しいです。

まずはレオンベルガーのことをよく理解することが大切です。
里親になる前にレオンベルガーの特徴や飼育のポイント、里親になるにはどうしたらいいのかをご紹介します。

レオンベルガーってどんな犬?

① 見た目

体高65~80cm、体重50kg程の超大型犬です。
ライオンに姿形を近づけようと計画的に交配して作られた犬種です。
レオンベルガーの“レオン”はライオンの意味を表しています。

毛の色はライオンイエロー、レディッシュ・ブラウン、フォーン、クリームで、ブラックマスクといわれる顔が黒いのが特徴です。
体毛はダブルコートという毛質で春と秋は特に抜け毛が多くなります。

平均寿命は8~10歳で犬の中では比較的短命といえます。

② 性格

一見“怖い”と思われがちですが、実はとっても穏やかな性格で滅多に吠えることもありません。
小さい子供や他の動物に対しても良好な関係を築くことができます。

また辛抱強く、賢い犬種です。
飼い主に対しても忠実なため、しつけもしやすいです。

③ 特技

欧米では水難救助犬としても活躍しています。
全身の被毛には防水効果、指の間には水掻きがあり泳ぎに特化した犬種です。

レオンベルガー自身も水や泳ぎが好きなため川や海で遊ぶこともできます。
ただし暑さには弱いため、気温の高い日は熱中症など注意が必要です。

飼い方のポイント


①しつけ

無駄吠えや攻撃性の少ない性格ですが、人と生活する以上周囲への迷惑・問題行動などを防ぎ、快適な暮らしのためにもしつけはとても重要です。
レオンベルガーと生活をする上で最も重要なしつけは3つあります。

決められたトイレの場所、ペットシーツの上で排泄を覚えさせるトレーニングです。
トイレトレーニングを後回しにしてしまうとなかなか覚えられなかったり、散歩のときにしか排泄できないということになってしまいます。

家に迎えた日から開始すると良いでしょう。
トイレに失敗してしまった時は絶対に叱ってはいけません。
叱ってしまうと排泄という行為そのものが悪いことと認識してしまい、人目のつかないところで隠れて排泄するようになってしまいます。

お気に入りのカーペットや畳の上を汚されて、あーーーー!!!!!と思ってしまうかもしれませんが、失敗したときは声に出さず静かに片づけましょう。

レオンベルガーは体が大きく、力の強い犬種です。
お散歩のときにリードを引っ張られて転倒してしまったり、リードが手から放れてしまい思わぬケガや事故になる危険があります。

また通行人に飛びついてしまったり、小さな子供を怖がらせてしまうなどのトラブルにも繋がります。
飼い主さんの隣を歩く練習をしましょう。

お座り、待て、伏せ、よしはしつけの中でも一番に覚えさせる飼い主さんが多いです。
お座りや待ては問題行動や衝動的な行動を防ぐことができます。

飼い主さんの指示により突発的な行動を制御させることができるため、トラブルや危険を回避するためにとても重要な指示になります。

この指示を理解し、従えるようになると散歩の練習にも役立つので早いうちから覚えさせましょう。

②お手入れ

レオンベルガーはダブルコートのため、抜け毛が多く毛玉にもなりやすい犬種です。
そのため日々のお手入れはとても重要となります。

その中でも一番欠かせないのはブラッシングです。
ブラッシングはできるだけ毎日行いましょう。
出来ない日があっても最低でも週3回は行いましょう。

また春と秋には換毛期といって大量に毛の抜ける時期がやってきます。
人間が衣替えするのと同じで、犬も衣替えをします。
春の抜け毛は夏に向けて、秋の抜け毛は冬にむけての準備をしています。

この時期は個体差や手入れの頻度にもよりますが、1ヶ月程度続きます。
1日1回のブラッシングでは間に合わないこともあります。

朝と夕方のお散歩後はブラッシングなどとルーティーンを決めてあげると犬もお散歩が終わったらブラッシングだと理解できスムーズにお手入れが捗るのでおすすめです。

さらにレオンベルガーは垂れ耳のため、外耳炎という耳の中の皮膚炎にもなりやすいです。
耳掃除はやりすぎてしまうと傷をつけたりして逆に炎症を起こしてしまうこともあるので適度に行いましょう。

③飼育にかかる費用

レオンベルガーは大型犬のため小型犬や中型犬に比べると飼育費用も高くなることが多いです。
フードやおやつ、ワクチン接種、トリミング、ペットシートなど最低限の費用でも月1~3万円ほどかかることが多いです。

また愛犬と遊びに行ったり、万が一の備えもしておきたいですよね。
そうなるとペット保険、病院代、ドッグランなどの施設料、交通費、災害に備えて犬用の防災用品の費用も必要となってきます。

そして初めてお迎えするときにもいろいろと準備をしなければなりません。
サークル、食器、首輪、リード、トイレ用品、トリミング用品など。

飼育にかかるお金はもちろんですが、一緒に生活を共にするためにはいろいろな準備が必要でお金がかかります。
犬を飼うということは、それなりにお金がかかるということを知っておきましょう。

私も大型犬を飼っていました。
ボーダーコリーとラブラドールレトリバーを飼っていて2匹ともダブルコートで換毛期は本当に家中毛だらけでした。

ボーダーコリーはメインの毛が黒なのでベージュのカーペットが真っ黒でした(笑)
安い掃除機では全然吸い取れなくて、ダイソンを購入したくらいです。

ダイソンの後、コロコロテープを使ったり、それでも時間がかかって無理な時はゴム手をはいた手でカーペットの毛をかき集めていました。
このゴム手結構オススメですよ!(笑)

里親になる方法は?


引き取り場所は複数ヵ所あります。
しかし里親になるにはとても厳しい条件と審査があります。
どんな場所でどのような条件があるのか知っておきましょう。

①ウェブサイトからの申し込み

インターネットを使い“里親募集“と検索すると、里親募集をしている施設のホームページなどがでてきます。

また個人でも“転勤で飼えなくなった”や“飼い主さんが亡くなってしまった”などの理由で里親募集している方もいます。

気になる犬がいたらまずはメールや問い合わせフォームから連絡しましょう。
その後、相手からの返信で面会日や譲渡条件が決められます。

正直、個人での譲渡はトラブルなども多いのが現実です。
引き取る際はしっかりと契約書を作りお互いの署名をした方がいいでしょう。

②譲渡会

実際に会いに行ける里親募集です。
その場で希望する犬に出会える場でもあります。

ただ当日に連れて帰るということは、ほとんどの場合はできません。
後日改めて面談などある場合が多いです。

譲渡会はいつでもやっているわけではありません。
動物愛護センター、保護団体のウェブサイトにスケジュールは記載されているので確認しましょう。

③保健所、動物愛護センター

犬を引き取るといえば一番先に浮かぶのはこの2ヵ所ではないでしょうか。

事前に電話で問い合わせをし、日時などのスケジュールを決めます。
受付の際に調査票を記入し、その後講習を受けます。

講習を受けて初めて犬たちと面会できます。
条件をクリアし、他に譲渡希望者がいなければ決定します。

保健所もすぐに連れて帰れるわけではなく譲渡決定後、保健所の担当者が飼育環境を確認するため家庭訪問に来ます。

そこで問題がなければ、譲渡日や必要書類などの説明を聞き、その用意ができたあとに無事お家に連れて帰ることができます。

ウェブサイトで保護されている犬の写真や情報を見ることができます。
希望の犬がいたら電話、メールで問い合わせをします。

保健所と同じく譲渡前講習があり、その講習に参加し飼い方、飼育環境などのレクチャーを行います。

その後、犬と面会し相性の確認をします。
講習、相性確認、譲渡条件のすべてを満たすと応募できます。
希望者が複数いる場合は抽選になります。

上記の3カ所が主に里親になれる施設です。
日本ではまだまだ希少なレオンベルガーに出会える可能性はとても低いといえます。

「どうしてもレオンベルガーを飼いたい…」

この記事を読んでいる方は、そう思っている方が多いのではないでしょうか。
実はブリーダーから引き取ることも可能です。

まずはレオンベルガーの繁殖を専門としているブリーダーを探しましょう。
ブリーダーから引き取るということは、子犬の場合は生まれつき何らかの病気などの身体的問題がある場合が多いです。

もちろんそうでない犬もいます。
毛の色が規定外だったりで、売りに出せない犬もいます。

成犬の場合は年齢的に繁殖できなくなった犬や、若い場合でも前回の出産で何らかの問題が起こり今後の繁殖ができなくなった犬が里親募集されている場合が多いです。

問い合わせの時に、どのような経緯で里親募集に至ったのかを確認しましょう。

私も過去にたまたま車で通りかかった公園で里親募集している方たちがたくさん集まっていて、車を停めて見に行ったことがあります。

そこで白いミックス犬のワンちゃんに出会いました。
瞳の色が黄色で小麦粉のように真っ白なイケメンの男の子でした。

当時私は実家で暮らしていて、すでに3匹の犬を飼っていたので引き取ることはできませんでしたが、私の友達が一目惚れで引き取ることになりました。

以前の飼い主さんはその子を“デブ”と呼んでいました。
理由は生まれたときにすごく大きかったからだそうです。

私の友達に引き取られた後は“すばる”と名付けられていました。
すばるくんは7歳という若さで亡くなってしまいましたが、友達家族に本当に大切にされていてすごく懐いていて幸せそうでした。

まとめ

  1. レオンベルガーってどんな犬?
  2. 飼い方のポイント
  3. 里親になるには?

の3つをご紹介しました。

突然帰る場所を失った子や、虐待や飼育放棄などで傷ついた子や、産まれてすぐに捨てられてしまった子など里親募集されている子の大半は心に見えない傷を背負っていることが多いです。

そんな子を引き取って今度こそ幸せにしてあげたいですよね。
そのためにもよく犬のことを理解し、準備をしておくことで何か問題が起きた時に冷静に対処できます。

そんな頼れる飼い主こそ、ワンちゃんにとって心から信頼できるご主人となること間違いなしです!

レオンベルガーと出会うことは簡単ではないかもしれませんが、焦ってしまうのは人にとってもワンちゃんにとっても良くありません。

なかなか里親募集されていないということは、少ない犬種というだけはなく大切にされ幸せに暮らせているということではないでしょうか?

レオンベルガーのことをよく知り、いつでも迎え入れる準備をしておきましょう。
待っていると必ずいい出会いは訪れるでしょう。
素敵なご縁と、楽しい未来が訪れますように…