現在、日本で犬を飼っている世帯は約680万世帯もあります。
犬と一言でいっても様々な犬種が存在します。
そんな犬の中に名犬ラッシーのモデルになったラフ・コリーがいます。
「懐かしいアニメですね。」
顎の下のフサフサの毛が印象的で、触ったら気持ちよさそうですよね。
なによりも賢そうな姿・顔立ちをしています。
そんなラフ・コリーの見た目そっくりなシェルティ(シェットランドシープドッグ)を知っていますか?
「ほんと、そっくりですよ」
見分けがつく方は少ないはずです。
恐らく2頭並んでも、私は判別できません。
ラフ・コリーやシェルティの飼い主さんには、怒られそうですね。
実は、こちらの2頭は犬種が違います。
ペットとしての2頭の魅力や飼育の注意点など、様々な切り口で比べてみます。
今回は、ラフ・コリーとシェルティを徹底的に解説していきます。
ラフ・コリーとシェルティの比較
2頭は日本でも比較的飼われている頭数が多い犬種です。
昨年2023年度、134犬種中【犬種別犬籍登録頭数(JKC調べ)】によると、
ラフ・コリー 53位(136頭)
シェルティ 23位(2,667頭)
シェルティの方が多いのには理由があります。
比べてみると納得かもしれません。
2頭の主な違い
ラフ・コリー | シェルティ | |
体 格 | ・体高:約56~66㎝ ・体重:22~30㎏ |
・対高:約33~40㎝ ・体重:8~12㎏ |
顔 つ き | ・マズルが長い ・目が小さい ・シャープな印象 |
・マズルは平均的な長さ ・顔のパーツが中心に寄っている ・可愛らしい印象 |
毛 色 | トライカラー、セーブル ブルーマール、ホワイト |
トライカラー、セーブル、ブルーマール、ブラック&ホワイト、 ブラック&タン、その他 |
性 格 | ・穏やかで優しい ・誰にでも友好的 |
・やや警戒心が強い ・家族以外の人にはよそよそしい傾向がある |
平均寿命 | 14~16歳 | 12~13歳 |
原産国
ラフ・コリーはイギリスのスコットランド原産の牧羊犬です。
スコッチ・コリーとも言います。
体格は大型犬でコリーと名前が付く犬種はたくさんいます。
シェルティ(シェットランドシープドッグ)はスコットランドのシェトランド諸島原産の牧羊犬です。
牧草地としては恵まれない土地で、飼料が満足に家畜に与えられなかったせいか小型化していったといわれています。
「適材適所で進化して生まれたようですね」
共通しているのが、牧羊犬だったということです。
両犬種とも俊敏に動きまわります。
とくに大型犬のコリーは活動量が多い犬種です。
飼育に必要な注意点
実際にペットとして飼うときはどのようなことに注意が必要か解説してみます。
2頭に共通していることがあります。
- ブラッシングの必要性
両犬種とも豊富な被毛に覆われているため、定期的なブラッシングが必要です。
可能なら毎日行い、特に換毛の時期は念入りにやってあげましょう。 - 十分な運動量の確保
ルーツが牧羊犬とあって、大変活動的です。
散歩や遊びの時間をしっかり確保して、ストレスをためないようにしましょう。 - 知的好奇心が非常に高い
牧羊犬として働いていたとおり、非常に賢い犬種です。
知的な刺激をたいへん喜びます。
宝さがしや『持って来い』遊びなどを取り入れることもよいでしょう。 - 子犬の頃からさまざまな環境、もの、音や人に触れさせることで、大切な社交性を身につけていきます。
ラフ・コリー特有の注意点
- マズルや脚が長い、大型犬であるため、十分なスペースと運動量が必要です。
飼育コストも比較的高くなります。
毛量が多いため暑さに弱く、夏場はエアコンで温度管理の継続が必要になるため、電気代がかかります。 - 温厚で優しい性格のため、接し方も荒く、激しい扱いはしないようにしましょう。
- 大型犬で力が強いため、小型犬の頃からしっかりとコントロールできるようにトレーニングが必要です。
犬を飼ったことのある方向けです。
シェルティ特有の注意点
- 繊細な性格の犬種で非常に感受性が強く、扱いに注意が必要です。
飼い主に従順で優しい性格のため、甘えん坊さんです。 - 吠え癖への対応を早い段階からしておいたほうが良いでしょう。
家族以外の慣れない人には、警戒心が強く無駄吠えが多くなります。
子犬時に十分なトレーニングをすることをお勧めします。 - 太りやすい犬種のため、食事管理が必要です。
- コリー眼異常などの疾患に注意しましょう。
- MDR1遺伝子をもつ個体には、一部の薬物に対して感受性が高いため、投薬をする際は獣医師に相談することが大切です。
両犬種とも飼い主さんが大好きで、深い絆を形成できる犬種です。
多くの愛情をあたえ適切なケアを提供することで、人間も犬も幸福な時間を過ごせるはずです。
「見た目どおり、あったかい性格ですね。」
特にシェルティは繊細な面があるため、飼い主さんの態度や環境の変化に敏感に反応する可能性があります。
それぞれの特性をしっかり理解してあげて、正しいケアをすることが大切です。
まとめ
- ラフ・コリーとシェルティの比較
- 2頭の主な違いと原産国の違い
- 飼育の注意点
- 両犬種の特有の注意点
あなたは『犬派?』『猫派?』と、よく犬猫論争を耳にしますよね。
小さい頃、実家で犬を飼っていたので、私は断然『犬派』です。
人懐っこい感じが可愛らしくてたまりません。
犬は飼い主に似るともよく言われます。
まさかと思っていましたが、いつだったか通り過ぎたドッグランを見ていたら、思わず笑ってしまいました。
「本当に見た目がそっくりです。」
ほっそりした飼い主さんは、イタリアン・グレーハウンドのようなほっそりした犬を、ちょっと濃い顔をしている飼い主さんは、パグやブルドッグのような濃い顔系の犬を連れているのには驚きました。
人間にもルーツがあるのでしょうか?
きっと、相性は抜群に良いでしょう。
そんなラフ・コリーとシェルティのような賢くて従順な犬種を連れている飼い主さんもきっと、誠実な方が多いのでしょう。
これからは、外の散歩もそんな見方をすると楽しくなりますね。