尻尾をフリフリ振っている犬の姿をみると、愛らしいと感じますよね!!
大きな尻尾でも小さな尻尾でもあのフリフリ動作を見ると思わず微笑んでしまいます。
わたしの実家で飼っていた8割型秋田犬で2割が洋犬の雑種犬もまた、真っ白で大きなふさふさ尻尾をブンブンと振り回して喜んでいる姿に何度も癒されました。
触った感触もモフモフでついつい手が伸びて…たまに不機嫌そうな表情をするところにも愛嬌があり思わず笑ってします。
そんな犬の尻尾ですが、犬種によって長さが違うのをあなたはご存じでしょうか?
わたしは犬の尻尾は犬種によって、生まれたときから決まっていると思っていました。
でもそれは間違いでした!
断尾という方法で人員的に尻尾の長さを変えられていたのです。
代表的な犬としてロットワイラーという犬がいます。
通常の尻尾と短い尻尾を持つロットワイラー。
なぜ尻尾を短くしなくてはいけなかったのか?
今回、その背景についてご紹介します。
犬の尻尾の役割とは?
フリフリして可愛い犬の尻尾ですが、そもそもどのような役割があるのでしょうか?
犬の尻尾はもちろん見た目が可愛いですが、見た目を可愛くするために尻尾が付いているわけではありません。
犬に尻尾があるのにはちゃんとした理由があるのです。
その理由とは主にこのようなものになります。
- 感情表現をするため
- 体のバランスを取るため
- 寒さ対策のため
では、尻尾にはどのような役割があるのかを具体的に説明します。
感情表現をするため
犬の尻尾には感情表現をするのに大切な役割があります。
嬉しい・怖い・興奮などの感情を尻尾で表現し、コミュニケーションを取るための大切な役割となっています。
たとえば尻尾を振るときは嬉しいときで、尻尾を立てているときは警戒しているときです。
また、尻尾を垂らしたまま左右に振るときはリラックスした状態など言葉を交わせなくても尻尾を動かす行動で感情を表現し、人に気持ちを伝えているのです。
その表現の仕方は尻尾の振り方や強さ・速さ・位置によってさまざまな感情を表せるので、わたしたち人にとっても凄くわかりやすい感情表現の仕方ですよね。
体のバランスを取るため
犬は体のバランスをコントロールするときにも尻尾を使います。
とにかく走るのが大好きな動物ですよね。
わたしの実家で飼っていた真っ白な大型犬も、わたしと一緒によく走っていました。
追いかける遊びが大好きだったのですが、逃げ切ろうとわたしが急旋回してもあの真っ白な巨体を急旋回させ襲ってくるのです(笑)
犬は急旋回するときに尻尾を上手く使って方向転換します。
あのスピードで急旋回できていたのは尻尾のおかけだったのです。
寒さ対策のため
犬が丸くなって尻尾を体に巻きつけている姿を、見たことがありますよね。
寒い冬の時期に良く見られる光景ですが、尻尾の下に鼻を入れて冷たい空気を吸わないようし体温の低下を防いでいます。
わたしの実家で飼っていたシロクマみたいな大型犬も、よく丸まっていました。
近づいてもその丸まった状態をピクリとも動かさず、上目でわたしのことをじっと見てイタズラをされないか監視していました!!
寒いとき体温を維持するのにも尻尾が大切な役割を果たしているのです。
人から可愛いと思われる犬の尻尾ですが、犬にとってこんなにも大切な役割があるのです。
さて、犬にとって尻尾がすごく大切なことがわかりましたよね。
では…ロットワイラーの尻尾はなぜ断尾されていたのでしょうか?
ロットワイラーと断尾の背景
まず、ロットワイラーの断尾についてですが現在は動物愛護の観点から批判的な意見が多く、実際に原産国のドイツや北欧などヨーロッパを中心に禁止されています。
しかし、アメリカは現在も基本的に断尾をしています。
日本では法律上では禁止となっていないため、断尾しているロットワイラーと通常の尻尾を持つロットワイラーの両方を受け入れているのが現状です。
日本で見かけるロットワイラーがフサっとした長い尻尾とペッタンとした短い尻尾を持つのは両方のロットワイラーが受け入れられているからなのです。
では、ロットワイラーがなぜ断尾をしなくてはいけなかったのか?
それは明確となっていませんが、以下のような3つの説があります。
- 軍用犬として働くための断尾
- 牧牛犬として働くための断尾
- 警察犬・救助犬として働くための断尾
非常に賢く、家族を大切にするロットワイラーはこのような使命を与えられていたのです。
では、この3つの説は具体的にどのようなものだったのでしょうか。
軍用犬として働くための断尾
暗闇の中、兵士の食糧倉庫を守るロットワイラーが尻尾の動きで他の動物や盗賊と勘違いする事を防ぐために断尾していたという説。
ただし、この時代に獣医師が存在し縫合技術があったのかなど不明な点もあります。
牧牛犬として働くための断尾
牛追い犬として扱われていたロットワイラーが牛追いをする際に、牛に尻尾を踏まれることで起きてしまうケガを防ぐという説。
警察犬・救助犬として働くための断尾
警察犬や災害救助犬で活躍するロットワイラーが山林や山岳などに行った際に、木の枝やトゲで尻尾を傷つけ、そのケガから病原体が感染するのを防ぐという説。
ロットワイラーの断尾はこのような理由で行われていたのです。
あなたはこの断尾の理由について、どのように感じますか?
わたしが思うに、どの説もロットワイラーを守るために行われていたように感じます。
現在みたいな獣医学や環境などが整っていない時代の中で、人々が考えたロットワイラーを守るためには必要な対策法だったのかもしれません。
そして、現在…時代の流れと共に獣医学と環境が大きく変化してきました。
今まで解らなかったことや憶測が根拠のある推測へと変わり間違っていたことが正しくなってきました。
これは動物を守る上で、本当に良いことだと思いますしもっと発展して欲しいと思います。
まとめ
今回、ロットワイラーの尻尾を解説!!
フサフサ尻尾とペッタン尻尾の背景に迫るについて紹介をさせていただきました。
その内容はこちら!!
- 犬の尻尾の役割とは?
- ロットワイラーと断尾の背景
この記事を読んでくれたあなたはロットワイラーの断尾について、どのように感じましたでしょうか?
仕方がないことだったと思うのも…可愛そうだと感じるのも当たり前の考えだと思います。
犬にとって大切な役割を果たす尻尾の断尾が本当に必要だったのか?
与えた使命によって命を落とさないようにするためには、それが最善の方法だったのか?
ネットでロットワイラーについて調べているあなたも…
きっとたくさんのことを考え感じたと思います。
でも、大切なのはこれからのあるべき姿だとわたしは思います。
断尾の必要性について大きく変わってきたこの時代でも、見た目の問題で断尾をする犬がいるのも事実です。
昔、ロットワイラーの命を守るために行われていた断尾。
それがいつしか尻尾が短いその見た目が美しいと感じることで、行われている断尾へと変わらないと良いですよね。
これから先、犬の断尾の必要性についてより明確な理由と獣医学のさらなる発展をわたしは願っております。