日本ではおよそ11%の人が犬を飼っていると言われていて、人口に換算すると1000万人以上の人が犬との生活を送っています。
最近の住宅事情から小型犬や中型犬を飼う人が多いものの、大型犬も人気で地域によっては大型犬を飼う世帯が増加している所もあるようです。
警察犬としておなじみのシェパードですが、ペットとしても人気が高い犬種でも あります。
今回はペットショップでの購入を検討している方や、どこで見つけたら良いのか迷われている方に向けて、購入する前に知ってほしい事についてまとめました。
シェパードの種類
一口にシェパードと言っても、いくつか種類があるのをご存知でしょうか?
シェパードは主に以下の種類に分けられています。
ドイツ・シェパード・ドッグ
一般的に【シェパード犬】と呼ばれる事が多いです。
【ジャーマンシェパード】とも言われています。
主に警察犬や救助犬として活躍します
ベルギー・シェパード・ドッグ
この中でもさらに4つの種類があるそうです。
警察犬や軍事犬として広く活躍しています。
オーストラリアン・シェパード
オーストラリアが原産かと思いきや、実はアメリカで育種された犬種です。
放牧犬として知られ、知的で忠実な性格が特徴です。
シェトランド・シープドッグ
シェパードとしては小型の犬種。思いに家庭犬として飼われています。
カナディアン・シェパード
こちらは名前の通りカナダ原産の犬種で、主に放牧犬として活躍しています。
なんと上記に紹介したシェパードはほんの一部!地域や目的によって様々なシェパードが存在しています。
今回は、一般的になじみのあるドイツ・シェパード・ドッグについて書いていきたいと思います。
シェパードの特徴7選!
知性と訓練性の高さ
シェパードは非常に賢く訓練性の高い犬種です。それが故に警察犬として活躍する事が多いですが、その賢さと訓練性の高さから、家庭犬としてのイメージの強いレトリバー系の犬よりも飼いやすいと言われる事もあるようです。
忠実で勇敢
飼い主に対して非常に忠実で、家族を守るために勇敢に行動します。
飼い主には犬を守る義務がもちろんありますが、これを聞くととても頼もしさを感じますね。
運動量の多さ
活発で運動量が多い犬種である為、しっかりとした運動が必要です。
朝夕にそれぞれ1時間程度の運動を行いましょう。
のんびりと散歩をするだけでなく、ボールを使った遊びを行う等、思い切り体を動かす時間を作ってあげる事も大切です。
時にはドッグランの使用も発散出来て良いと思います。
リーダーシップを要する
基本的なしつけは比較的簡単ですが、しっかりとしたリーダーシップを示す事が重要です。
しつけを怠ると攻撃的になったり噛みついたり問題となる行動が増えますが、かと言って強く叱って主従関係を築く事も犬にとってはプラスにはなりません。
まずは飼い主に愛されている事を実感してもらえるような関わりを最優先し、信頼関係を築きながら根気強くトレーニングをしていくと良いでしょう。
警戒心が強い
環境や状況によっては警戒心が強くなり、他の犬や人に対して攻撃的になることがありますが、穏やかな性格で、飼い主に対しては甘えん坊で愛情深い性格です。
毛色
ブラック・アンド・タンが一般的な毛色ですが、全身真っ黒のジャーマンシェパードもいます。
体格
ご存知の通り、立派な大型犬です。
力強くしっかりとした体つきの犬です。
シェパードをペットショップで購入する時の注意点!
シェパードをペットショップで購入する事は可能ですが、ここでは、ペットショップで購入する際の注意点についてお話していきたいと思います。
信頼出来るペットショップかどうか下調べをしよう!
清潔な環境で飼育されているか?
ケージや水飲み器、トイレ等が汚れていないか・排せつ物が放置されていないか等。
私自身も犬が大好きで時々ペットショップに足を運びますが、衛生面の管理を徹底している店もあれば、正直そこまで手が回っていない店もあります。
ひどいペットショップだと、排せつ物を放置している為、そのケージ内の子犬が食べてしまっているという場面に出くわしたことがあります…。
ペットショップにいるワンちゃんたちに全く罪はないですが、ワンちゃんだけでなく店員さんの関わりや店内の衛生状態にもしっかり目を向ける事は大切だと思います。
犬の健康状態の確認をしよう!
適切な環境で飼育されているワンちゃんたちは、定期的な健康診断やワクチン接種をきちんと受けています。
適切なブリーダーからの供給であるか確認しよう!
ペットショップで販売される犬の供給元が適切なブリーダーからであるかどうかを確認しましょう。
ブリーダーの質が低い場合、繁殖犬の健康や福祉が損なわれる可能性があります。
以上の点に気を付けながら、信頼できるペットショップで購入する事が重要です。
しかし、昨今TVのニュースでも取り上げ得られていますが、販売する動物の生年月日を偽装したり、不衛生な環境で飼育していたりと、ペットショップに関連する心配な話題を耳にする事が増えました。
もちろん誠意を持って動物と関わっているペットショップ関係者の方も大勢いるとは思いますが、ペットショップからの購入には健康上のリスクが高い場合もある為、慎重に検討する事をオススメします。
シェパードをペットショップで購入する時の相場は?
ジャーマンシェパード自体、他の犬種に比べてペットショップで販売している数が少ない印象でした。
いくつかのペットショップを見た中では約¥240.0000~¥410,000といった値段で販売されている事が多かったです。
もちろん月齢によって大きく変動はしますが、参考にしていただければ幸いです。
シェパードとペットショップ以外で出会う方法
シェパードとペットショップ以外で出会うには以下の方法があります。
ブリーダーから購入する
シェパード専門のブリーダーから購入する方法です。ブリーダーは健康で血統書付きの子犬を提供し、適切な環境で飼育することに努めています。
ブリーダーを選ぶ際には、信頼性や専門知識、犬の飼育環境などを十分に考慮して選ぶことが重要です。
また、犬舎ではお目当てのワンちゃんの親や兄弟を見る事ができる場合もあります。
保護団体やシェルターから里親になる
保護されたシェパードやシェパードミックスの子犬が里親を待っています。
里親になる事で、命を救う事ができます。
個人的にはこちらをオススメしたいです。私自身も次にワンちゃんを家族に迎え入れる時には保護されているワンちゃんたちから…と決めています。
沢山愛情を注いで、人と暮らすって悪くないな~と思ってもらいたい。
震えている保護犬を動画で見る度に思います。
警察犬訓練所で購入する
警察犬訓練所では子犬を販売している所もあるようです。直接訓練所に行って購入するという形を取っている所が多いようですので、もしお住いの近くにあるようでしたら、候補の一つとして検討されるのも良いと思います。
気を付けたいシェパードの病気
頼もしさや力強さを感じるシェパードですが、かかりやすい病気がいくつかあるのでご紹介します。
ずっと元気でいてほしい気持ちは、どの飼い主さんにもあると思いますが、事前にこれらの知識を持っておく事で予防ができたり、万が一の時も慌てずに対処してあげられます。
股関節形成不全
大型犬に多い疾患で、股関節の形成が正常でない事により、関節痛や歩行困難を引き起こす事がある。
肘関節形成不全
肘関節の形成が正常でない事により、歩行時に痛みや運動制限が生じる事がある。
脊髄疾患
脊髄の異常や変形が原因で、神経症状や局部の麻痺を引き起こす事がある。
皮膚疾患
アレルギー性皮膚炎や皮膚感染症など、皮膚トラブルが起こりやすい事がある。
胃捻転
胃がねじれてしまう事で血流が阻害され、重篤な状態になる事がある。
早期の発見と治療が必要。
夫の実家で飼っていた雑種の大型犬、まさにこれになりましたね…。
吐物に血が混ざっていて、慌てて受診→即入院でした。
その時に獣医さんに言われたのは、食後すぐに散歩に行く事が一因となる可能性があるから、気を付けた方がいいとの事でした。
シェパードは運動量を必要とする犬種ですが、散歩や運動のタイミングは気をつけてあげた方が良さそうですね。
白内障
水晶体が白く濁り、視力低下を引き起こす事がある。
我が家では以前ポメラニアンを飼っていたのですが、この子は老犬になってから白内障になり、目が真っ白でした。
散歩が大好きだったのですが、白内障が進んでからは太陽の光を嫌うようになり、ポカポカした昼間には外へ出る事が難しくなってしまいました。
白内障になった全てのワンコがこうなってしまうわけではないようですが、我が家のワンコのように太陽の光を嫌がってしまう子もいるようです。
そして、白内障と言うと老犬のイメージがありますが、シェパードについては遺伝的に起こってしまう事があり、2歳以下で発症する事もあります。まだ若いから…と言って安心せず、日々の様子の変化には気付けるようにしたいですね。
肝臓疾患
肝不全や肝硬変など、肝臓に関する疾患が見られる事がある。
肝臓疾患を患うと、嘔吐下痢等の消化器症状や元気がなくなる、食欲不振等…様々症状が見られます。(何か変だな)と感じた時には早めに受診をするようにしましょう。
これらの病気の原因として次の物が考えられます。
- 遺伝的要因
- 環境要因
- 飼育状況
定期的な健康診断や予防接種を行う事、また適切な飼育環境になっているか見直しをする等、健康状態に目配りをして関わっていく事がとても大事になってきます。
我が家はちょっとの変化でもすぐに病院へ連れていっていたので、周囲にはよく過保護だと笑われていましたが見落として手遅れになってしまうのは怖かったので、自分たちの行動に悔いはないです。
愛犬の健康を守れるのは飼い主しかいないので、病気にかかる可能性がある事を知った上で対策をとっていけると良いですね。
シェパードを購入する前に準備しておきたい事
飼育環境の準備
大型犬のシェパードがのびのびと過ごせる十分な広さと安全な環境を確保しましょう。
食事や水分の準備
運動量の多いシェパードに適した栄養バランスの良いドッグフードや水を用意しましょう。
また食事用のボウルや水の入れ物も体の大きさにあった物を!
器の大きさも大事ですが、食べやすさや飲みやすさを考えると高さも重要です。
散歩や運動の為の用具
首輪やリード、おもちゃなど、散歩や運動の時間を充実させられるようにしましょう。
寝床
安心して休息できるよう快適な寝床を用意しましょう。
トイレ用品
トイレ用のシーツや、トイレトレイ等を用意して、トイレのしつけをサポートします。
トリミング用品
毛の手入れ等に必要な用具を用意します。抜け毛を防ぐためにも毎日のブラッシングをオススメします。
またブラッシングにはマッサージ効果もあるので、皮膚を良い状態に保つためにも欠かせません。
ブラッシングをする事で、毛のもつれをほどいたり、フケやほこりも取り除く事ができますよ。
しつけに必要なアイテム
おやつやクラッカーなどを用意しておくと、日々のしつけに活用できます。
シェパードの飼育にかかる費用はどのくらい?
最後はシェパードの飼育にかかる費用について、1か月にどのくらい必要なのか解説していきたいと思います。
食事
月に数千円~1万円程度。
高品質なドッグフードを選ぶとコストは上がります。
我が家はできるだけ元気でいてほしいという思いから、年々ドッグフードの質にこだわるようになっていきました。
安い物が悪い!とは言いませんが、その子の体調に合った物を用意してあげたいと思うと必然的に値段は上がっていきましたね…。
医療費
予防接種や健康診断に加えて、予期せぬ怪我や病気によって一度にかかる費用は安いものではありません。
我が家のポメラニアンは心臓が悪かったので1日2回の薬を処方してもらっていたのですが、その薬だけで毎月約2万円の出費でした。
さらに体調を崩した時には血液検査で+2万円、治療する為の点滴で1万…と、老犬に近づくにつれて医療費はかかりました。
でも命には代えられないですし、それで元気でいてくれるなら全然問題ないです。
トイレ用品
トイレシーツやトイレトレイ、マナーウェア等、月に数千円かかります。
清潔を保つためにはこちらも欠かせない出費ですね。
トリミング
定期的なトリミングや爪切りに数千円~1万円程度かかります。
シェパードのトリミングは毎月行く必要はないので、2~3か月に1度連れていってあげられると良いかと思います。
散歩用品
おもちゃなどの散歩用品には、月数千円程度かかる場合があります。
これらを合わせると、1か月で約1万~3万円程度の費用がかかると考えられます。
ただしワンちゃんの健康状態や生活環境によって費用は変動するため、実際はこれよりも高額になる場合もあります。
まとめ
- 信頼できるペットショップかどうか下調べをしよう
- 犬の健康状態を確認しよう
- 適切なブリーダーからの供給であるか確認しよう
- ジャーマンシェパードの相場は約¥240,000~¥410,000
- ジャーマンシェパードのかかりやすい病気についてチェックしておこう
- 迎え入れる前に準備しておきたい物を確認しよう(飼育環境・水分や食事・散歩や運動の為の用具・寝床・トイレやトリミング用品等…)
- 1か月にかかる費用は1万~3万程度
ジャーマンシェパードに限らず、ワンちゃんを新しい家族に迎え入れる前には最低限の知識を備えておく事、金銭的な余裕を作っておく事が大事だと思います。
「知らなかった」
「今月はお金が厳しいから…」
といった事情はワンちゃんにとっては関係ありません。
【ワンちゃんが整った環境で健康で穏やかに過ごせる事】を大前提に、新しくワンちゃんを迎え入れる方へ、少しでも参考になるものがあると嬉しく思います。
最後まで読んで下さりありがとうございます^^