愛くるしい表情と、逞しさを感じる大きな体が魅力のシェパード。
警察犬として活躍している事で知られているシェパードは知能の高さも人気の要因の一つです。
私自身、幼い頃から雑種・フラットコーッテトレトリバー・ポメラニアン等、犬と生活をしてきた経験があり、犬に関する知識はある方だと思っていました。
しかしシェパードとは触れ合った事はこれまで一度もなく、今回シェパードについて学んでみて犬種によって様々な違いがあるという事に驚き、また気付いた事が多くありました。
今回はその中でシェパードと共に生きる上で生まれる課題について、取り上げていきたいと思います。
ただ可愛がっているだけでは一緒に住んでいる犬を幸せにしてあげる事はできません。
犬種によって異なる様々な特徴を理解し、愛犬がのびのびと健やかに過ごせるように関わっていけたらいいですよね^^
課題①【運動量の確保】
平均的な体の大きさが体高55cm~65cm・体重25kg~37kgと言われている大型犬のシェパードは、小型犬に比べて高い運動量を必要とする為、毎日の運動や遊びを確保する必要があります。
<運動不足になるとどうなるのか?>
高い運動量を必要とするシェパードですが、運動量が足りない事によって体重増加や筋肉の減退が起きたり、精神的な健康にも影響を及ぼす可能性があります。
具体的には以下の影響が考えられます。
- 肥満:運動不足は肥満の原因になります。また、肥満は関節や骨の問題・心臓病・糖尿病など様々な健康問題を引き起こす可能性があるので要注意です。
- 問題行動:シェパードは高い運動量を必要とする為、運動不足だと余ったエネルギーを発散できずにストレスや不安を感じる事があります。その結果、吠える・噛む・家具を壊すなどの問題行動を起こす可能性があります。
- 健康問題:運動不足は心臓や筋肉の健康にも影響を与える可能性があります。運動不足によって筋力が低下し、関節の問題や怪我のリスクが高まる可能性があります。
<運動不足を防ぐにはどうしたら良いのか??>
シェパードが健康で過ごす為に運動がとても重要だという事はわかりましたが、では運動不足を防ぐ為には実際にどんな遊びをどれくらい行ったら良いのでしょうか?
パワーいっぱいのシェパードには以下の方法がおすすめです。
定期的な運動
毎日の定期的な散歩や遊びを確保しましょう。一般的に朝夕の散歩は必須だと言われていて、各1時間は散歩の時間として確保する必要があります。
仕事をされている方や小さいお子さんと生活している方にとっては、朝夕の1時間を散歩に費やすというのは簡単なことではないかと思います。
ですが、食事や睡眠と同じくらい、シェパードには生きる上でとても大切な時間であるという事を認識して、欠かさず行っていきたいですね。
1時間程度の散歩と記しましたが、年齢や体調に合わせて調整する事も重要です!特に子犬や老犬のシェパードを飼われている方は注意しましょう。
フリスビーやボール遊び
散歩ももちろん大切ですが、歩くだけではなくフリスビーやボール等のおもちゃを取り入れて体を動かす事もおすすめです。
シェパードはアクティブな遊びも大好きなので、こうして遊びを行う事で運動不足の解消につなげていきましょう。
夏場はプール遊びなどもおすすめですよ^^
トレーニングと組み合わせる
知能が高い事で知られているシェパードにとっては、トレーニングを通じて運動不足を解消する事も効果的です。
シェパードは体を動かす事だけではなく、知的な刺激も必要とする為、トレーニングを遊びに組み込む事も大切です。
物を探す遊びやにおいを当てる遊び等も喜ぶと思います♪
ドッグランやドッグパークを利用する
広いドッグランやドッグパークで思い切り走り回る事ができる環境を提供する事も重要です。
他の犬との社会性を高める事も期待できます。
基本的には穏やかな性格のシェパードですが、他の犬との相性によっては問題が起こることがあります。
初めてのドッグランでは、他の犬との接触に注意を払い、安全を確保しましょう。
また長時間の運動や激しい遊びは、筋肉や関節に負担をかける可能性があるため、様子を見ながら適度な運動を心掛けましょう。
アジリティやフライボール等のスポーツを取り入れる。
シェパードの高い運動量や知的好奇心を満たすのに最適な活動であり、飼い主との絆を深めるのにも役立ちます。
これらのスポーツは、シェパードの運動不足解消や知的刺激に非常に効果的ですが、はじめての場合は専門家の指導のもとで行うと良いと思います。
課題②【しつけと社会化】
シェパードは知識豊富な飼い主による一貫したしつけと、幼い頃からの適切な社会化が必要です。
適切な訓練を受けることで素晴らしいパートナーとなりますが、訓練不足が続くと以下のような問題行動が生じる可能性があります。
問題行動
こちらは運動不足が引き起こすものと同じですね。
運動不足によるストレス等以外に、訓練不足が引き起こす場合もあります。
訓練不足のシェパードはしつけやルールを理解していない為、吠える・噛む・家具を壊すなどの問題行動を示す事があります。
社会性の問題
訓練不足のシェパードは、他の犬や人との適切な関係性が築けない場合があります。
その結果、他の犬や人に対して、攻撃的な態度を示す事があります。
信頼関係の悪化
適切な訓練を受けていないシェパードは、飼い主との信頼関係が損なわれる可能性があります。
これによって、日常生活や訓練の進行などに悪影響を及ぼす可能性も考えられます。
<訓練不足を防ぐには??>
上記のような訓練不足によるトラブルを防ぐために、以下の事に気をつけていきましょう。
一貫したトレーニング
一貫したトレーニングを定期的に行う事が重要です。
↵
毎日コツコツと少しずつ続ける事でシェパードは訓練を受ける事が生活の一部となり、徐々に良い習慣となります。
ポジティブリンフォースメント
ポジティブリインフォースメントは、望ましい行動を促進するためにポジティブな手法を使用する訓練方法です。
ポジティブな強化を使用して訓練を行う事で、シェパードに楽しい経験を提供します、おやつや褒め言葉を使って、望ましい行動を定着させていきましょう。
適切な社会化
シェパードは幼い頃から様々な犬や人との接触を経験する事で社会化が促進されます。
できる限り早い時期から始める事やポジティブな経験を重視する事、安全な環境で継続して行う事等を意識して進めていくと良いでしょう。
専門家のアドレス
シェパードの訓練に不安がある場合には、専門家のトレーナーや獣医師に相談しましょう
独断で進めていくのではなく適切なアドバイスを受ける事で、効果的な訓練を行う事ができます。
自己流でやみくもに進めても互いにストレスになってしまうので、プロの手を借りる事はとても大切だと思います。
課題➂【食事と健康管理】
食事と健康管理
これは私たち人間とも共通していますが、適切な食事や定期的な健康診断、状況に応じた医療の提供が必要です。
特にシェパードは運動能力が高いため、怪我や関節疾患に気を付けましょう。
時間とコミットメント
シェパードは愛情深い犬種であり、家族からの愛情と信頼を大切にしますので、家族の一員として適切なケアと時間を必要とします。
孤独や放置は問題行動を引き起こす一因となる場合があるので、注意が必要です。
<シェパードの食事と健康管理の改善方法は?>
高品質なドッグフード
肉や魚が主な成分であり、添加物や人工着色料が少ないドッグフードを選びましょう。
バランスのとれた栄養
たんぱく質やビタミン、ミネラルなどが含まれたドッグフードを選びましょう。
犬種によっておすすめのドッグフードは異なるので、成分等からその子に合ったものをチョイスしてあげると良いと思います。
適切な食事量
体重や活動レベルに応じて適切な食事量を与える事が重要です。
過剰な食事は肥満や健康問題の原因になる可能性がある為、適切な食事量を守りましょう。
定期的な食事
定期的な食事というと難しい表現に聞こえますが、毎日同じ時間に食事を与える事が大切です。
そうする事でシェパードの消化器官の健康をキープできます。
【毎日同じ時間】を意識する事で、規則正しい生活リズムを作りましょう。
食事の変更に注意!
食事を変更する際は、少しずつ新しいフードに混ぜて与えるようにし、胃腸に負担をかけないようにしましょう。
私自身、犬を長い期間飼ってきたのですが、栄養バランスを考えるあまりコロコロとドッグフードを変えていた事がありました…。
良かれと思っていた事が反対に体に悪影響を及ぼしていたのかと思うとショックです。
食事面だけに限らず些細なことでもしっかり知識を持っておくことは大事な家族の健康を守る上で本当に大切ですね。
留守番の工夫
シェパードが一人でいる時には、留守番の工夫をする事で孤独感を軽減できます。
おもちゃや音楽を使ってリラックスできる環境を作りましょう。
また、シェパードは家族との絆を大切にし、一緒に過ごす時間を楽しみます。
家族とのコミュニケーションを深めることで、孤独感を和らげることができます。
まとめ
シェパードと共に生きる上で感じる課題として主に3つ紹介しました。
- 運動量の確保
- しつけと社会化
- 食事と健康管理
いずれも適切な関わりができていないと、問題行動や健康問題につながっていきます。
パワーのあるシェパードを暮らすには飼い主にもそれに応じる事ができるだけの体力が必要ですし、知識も必要です。
また、適切な食事量を与えて、定期的な健康診断をする事を考えると、ある程度の金銭的な余裕もないといけません。
上記に挙げた課題が生じないような環境は整っているのか、また課題が出てきた時に対処できる余裕はあるのか。これは犬を家族に迎え入れる前にしっかりと考えなくてはいけない事だと思います。
迎え入れた飼い主と、共に暮らす事になったワンコが互いに幸せに生活できるように良い面ばかりでなく、こうした課題にも目を向けてもらえたら嬉しいです。