土佐犬の闘犬試合に賛成?反対?論争が起きるのには訳があった‼

土佐犬といえば闘犬と連想する人が多いと思います。
まわしをつけて立っている姿はかっこいいですよね。

安易に連想すればかっこいいと思えますが、よくよく考えたら

「犬を戦わせるって良いの?」

って思いませんか?
私は何だか時代錯誤な感じがしてなりません。

私と同じように違和感を持ち反対の声を上げる人がいますが、中には賛成という意見を上げる人もいます。
賛成する理由は一体何なのか、気になりませんか?

なので、土佐犬の闘犬について賛成・反対意見を分析してみました!
この記事を読んで、一緒に闘犬について考えてみませんか?

闘犬の歴史

まず、闘犬について知るために歴史を解説します!

闘犬の歴史は古代ローマから始まります。
ローマのコロッセウムで人間同士が戦いを観戦する娯楽があったように、犬同士の戦いを観戦して楽しむことがあったようです。

日本では、14世紀頃から闘犬がされていた記録が残っています。
土佐藩にて士気を高めるために奨励されていました。
その頃は土佐犬ではなく四国犬で闘犬していたのだそうです。

闘犬の全盛期は18~19世紀。
気質が荒く、戦いに向いた犬種になるよう品種改良をされていたのもこの頃。
当時ルールがあったようですが、どちらかが命を落とすまで戦わせることが多かったようです。

死ぬまで戦わせるなんて、現代では考えられないですね!

やはり、そういう声も上がってきたのではないでしょうか。
20世紀に入り、犬がペットとして飼われることが多くなってから動物愛護の考えが強くなり、闘犬は衰退していきました。

日本での現状

現在、闘犬を禁止している都道府県があり、東京都、神奈川県、福井県、石川県では全面禁止としています
北海道は土佐犬に関してのみ許可制としているようです。

闘犬を禁止していない地域でも、闘犬試合のルールを厳守するよう規制があります。
簡単にルールを説明すると、

  • 相手を威嚇して吠える
  • 怖がって鳴く
  • 敵意がなくて戦わない

このような行為をすると負けとなります。

他にも細かいルールがあって勝敗を判定しますが、大事なことは犬に戦う意思があるかどうかということです。
そもそも闘志がない犬は闘犬として育てないそうですが、相手をみて怖気づいて戦うのを嫌がる犬には無理に戦わせることはないのです。

“闘犬”と聞くと、

「可哀そう…」

と思う人が多いと思います。

でも一方では“犬の競技”と言われ、プロレスやボクシングのようなスポーツという見解をされます。
昔や海外でされているようなデスマッチではなく、危険性にも配慮しているようです。

とは言え、闘犬については動物愛護の倫理問題もあり、反対意見の方が強いのではないでしょうか。

みんなは闘犬に賛成?反対?

闘犬という行為については、論争しているのが常です。
闘犬に賛成派(続けたい)と反対派(廃止したい)という意見をまとめてみました。

  • ルールを厳守して、スポーツとして行っている
  • 家では躾をして、家族として愛情を持って接している
  • 犬の意志で戦っている(戦意のない犬を戦わせていない)
  • 闘犬(という犬種)を戦わせない方が虐待だ
  • 闘犬は伝統の一つなので絶やしたくない
  • 怪我をするし可哀そう
  • 闘犬の犬種だって、躾ければ人や他の犬と仲良くなるので、そっちの方が幸せだ
  • 闘争本能があるとしても、犬は本当に戦いたくて戦っているのか?

私もどちらかと言えば反対派ですが、賛成派のことも理解できるところもあります。

プロレスやボクシング、相撲のようなスポーツと言えばそうですし、そのスポーツ選手のように戦う意思が犬にあるのであれば問題はないと感じます。

ただ、その当事者の犬がしゃべれないので意思確認ができないですし、小さい時から訓練させられていたら、洗脳的に戦うことに疑問を持たないかもしれません。

犬の闘争本能と言ってしまえば簡単ですが、納得できない人がいるから論争が尽きないのではないでしょうか。

多数決だと、圧倒的に反対派の人が多いです。
でも、国や自治体が全面的な禁止令を出さない限り、伝統として継承され存続すると思います。
だから、難しい問題なのではと感じます。

まとめ

  • 日本の闘犬は、14世紀から継承された伝統であった
  • 現在の闘犬は、スポーツとして危険性の低いルールの中で行われている
  • しかし、世間一般では反対の意見を持つ人が多く、難しい問題となっている

闘犬の歴史や現状、そして論争する訳について紹介しました!

犬はペット、家族と思うからこそ、闘犬についてあまり良い印象ではない人が多いと思います。

でも、伝統として土佐犬を闘犬として訓練して大会に出場している犬(飼い主)もいるわけで、スポーツだと思えば残酷な行為ではないとも言えます。

  • 闘犬試合中に危険行為を制御できなくて、犬が大けがしてしまった
  • 闘犬にするための訓練で虐待のような躾をされ、心身に傷を負った
  • 闘犬としてではなく、一般家庭がペットとして飼育して咬傷事故が起きた

このような、土佐犬などの闘犬種による事件・事故が注目されることで、闘犬が悪目立ちしてしまっているのではないでしょうか。

賛成、反対どちらの意見も簡単には決めることもできず、やはり難しい問題だと感じます。

でも闘犬は人間の都合でつくられた犬種なので、どうしたら犬も人も穏やかに暮らせるか、考え続けなければならない課題です。

「可哀そう…」
「自分には関係ない」

と思わず、みんなで考えていけたらと思います。
それは、闘犬に限らず犬やペットとなる動物全体のことにも関わってきます。

人だけでなく動物にとっても、過ごしやすい世界を作れたら良いですね。