今までテレビやニュースなどで土佐犬による事件や事故を見たことがある方も多いと思います。
強面で、よく誤解されがちな土佐犬ですが、怖いだけではない魅力が必ずあります!
とはいえ、私も初めて土佐犬を見たときは、
「吠えもせず、足音もたてず、怖っ!」
と思いました。
でもそれは、ただの偏見でしかないのです。
人間も同様にサングラスをかけている強面の人が全員怖いわけではありませんよね?
同じなんです。
見た目や体格で判断するのはまだ早いです!
きちんとしたしつけと飼い方をして、愛情をかけてもらっている土佐犬は大型犬ならではの魅力がちゃんとあります。
今回は、そんな土佐犬は怖い!というイメージが少しでも変わって、土佐犬の魅力に気づいてもらえるようにお話ししたいと思います。
土佐犬の基本的知識
土佐犬は本来四国犬と呼ばれる犬に何種類もの大型犬を混ぜ、闘う為に大型化させ、【土佐闘犬】として生まれました。
土佐犬はいろいろな犬種が混ざっているため、名前は日本名ですが、日本犬としては認められていません。
闘犬と呼ばれている通り、内面には強い闘争心をもちろん持っています。
体は筋肉質で、皮膚は戦うときに噛まれても痛くないようにたるんでおり、耳が垂れ下がっているのが特徴です。
体重は、30㎏~100㎏にまでなり、その引く力はとても強いので、女性や高齢者、子供には向いていない犬種です。
色は、茶色が基本ですが、アプリコット、ブラック、ブリンドルなど様々です。
その性格は、強い闘争心だけではありません。
大型犬ならではの穏やかで寛容な一面もあります。
おっとりとしており、飼い主にとても忠実です。
その反面、警戒心が強く、知らない人や動物には攻撃的になります。
そして、一度火がついてしまった闘争心を鎮めるのは難しいです。
土佐闘犬の大会では、吠えること、鳴くことは負けとなります。
そのため彼らの本能には吠えたら負けというものがしっかりとあります。
まさに、弱い犬ほどよく吠えるとはよく言ったものです。
土佐犬は決して先に吠えたりしません。
強いからです。
土佐犬の魅力
土佐犬は大型犬ならではの穏やかで我慢強く、優しい性格です。
主従関係がしっかりとしており、しつけがされていれば、飼い主に対して絶対的な信頼を寄せてくれます。
小さいころから一緒に飼っていれば、猫や子供にも優しくとても面倒見がいい一面もあります。
そして、土佐犬の魅力はあの見た目にもあります。
闘犬として目力はありますが、リラックスしているときの土佐犬はたるんだ皮膚のせいで困り顔に見えませんか?
大きな体でとても強いのに顔はちょっと情けないという、マニアにしかわからない可愛さがあります。
そして、土佐犬を飼っている人たちが口をそろえて言うのは、すごく甘えん坊だということです。
あの大きな体を存分に使って甘えてくるそうです。
ちょっと受け止められるかは不安ですが、困った顔で甘えてきてお腹を見せたりして甘えてくる姿を想像するとちょっと笑ってしまいますよね。
私も一度土佐犬に会ったとき、しっかりと飼い主さんに許可をもらい、近くにいてもらって触らせてもらいました。
がっちりとした筋肉でとてもたくましく、犬とは思えない硬さなのですがあの皮膚のたるみ、硬すぎず、柔らかすぎずちょうどいいお気持ちよさでした。
しっかりとした毛布のような手触りでした。
庭などで飼われていて近くに飼い主さんがいなければ絶対に触ってはいけません。
でもしっかりとした安全が確保されていれば、皆さんにもぜひ一度触れ合ってみてほしいです。
土佐犬を飼う上での注意
土佐犬にはかわいらしい魅力もありますが、危険であることも確かです。
まず、犬を飼うことが初めての方、女性、高齢者は飼ってはいけません。
女性、高齢者は土佐犬の引く力に勝つことが不可能である為、もしもの時に土佐犬を制御することができません。
全く犬を飼ったことがなく、犬の基本的なしつけを知らずに土佐犬を飼ってしまうと、しっかりとしたしつけをすることができません。
どうしても初心者だけど土佐犬を飼いたいという思いの強い方は、専門のトレーナーのもとで学んでからにしましょう。
そして、土佐犬は1日2回各60分以上の散歩が欠かせません。
そのため、仕事等で忙しく、犬のための時間が確保できなければ飼えません。
土佐犬はストレスが溜まると制御がきかなくなります。
ストレス発散と、愛情をかけ、しっかりとしたしつけができなければいけません。
地域によっては特定犬に制定されており、飼育禁止や、飼うためのルールが決められています。
特定犬とは、人に危害を与える恐れのある、特定の犬種や、一定の大きさの犬を各自治体の条例により定められた犬です。
札幌市、水戸市、茨城、佐賀、の自治体にて特定犬制度を導入しています。
まとめ
今回は、
- 土佐犬の歴史と基本的な知識
- 強面なのに意外と優しい土佐犬の魅力
- 飼い方がしっかりとしていれば土佐犬は怖いだけじゃない
という、土佐犬にも怖い中に隠された魅力をお話ししました。
土佐犬にはしっかりとした飼い方をして愛情をかけてあげると飼い主の最強のパートナーになります。
でも、知らない土佐犬には安易に近づいて、むやみに触ることは絶対にしてはいけません。
とても穏やかで我慢強い性格で、とっても甘えん坊な土佐犬に私が持ったイメージは
「困った顔で甘えてくるちょっと情けないおじさん。だけど、いざというときには頼りになる!」
そう思うときっと皆さんも土佐犬は怖いというイメージだけではなくなると思います。
安全性さえしっかりしていたら、ぜひ皆さんにも一度触れ合ってみてほしいです。