ワイマラナーの保護犬を減らしたい!手放さないための飼育の心得5選 !

動物が大好きな我が家の次男は、令和のムツゴロウさんを目指しているのか将来どんな動物を飼おうかと日々妄想を膨らませています。

犬や昆虫、爬虫類に猛禽類などいろいろ飼う予定の次男に最近私がお勧めしているのが、ワイマラナーという犬です。

ワイマラナーはシルバーグレーの短毛で引き締まったからだが恰好いい大型の狩猟犬です。
瞳は青みがかった灰色か琥珀色でとてもきれいです。

知的で飼い主さんが大好き、そして超が付くほどさみしがりやです。

「見た目が格好良くて、性格かわいくて最高!」

と思った方いるかもしれませんね。
確かに魅力いっぱいの犬種なのですが、家族として迎える前にぜひ知っておいてほしいことがあります。

実は今ワイマラナーの保護犬が増えているのです。

それはなぜか、それは一言で言ってしまえば『飼うのがすごく大変だから』です。

きちんとワイマラナーの性質を理解して迎えないと大変な目にあってしまいます。

「家一軒つぶすくらいの覚悟がないと飼えませんよ」

とブリーダーさんに言われたという飼い主さんもいるくらいです。
恐ろしい…、私にはとてもじゃないけどそこまでの覚悟はありません。

それでも飼ってみたいという方のために、今回はワイマラナーの保護犬を増やさないための飼育の心得5選と気を付けるべき病気についてお伝えします。

保護犬にしないためのワイマラナー飼育の心得5選

犬を家族として迎えようとするとき最初から

「飼うのが大変なら手放そう」

なんて思っている人はいないですよね。

では、なぜ手放してしまう人がいるのか、それは『知識がないから』だと思います。
もちろんご自身の病気や急な引っ越しで飼えなくなる人もいるでしょう。

でも、知識があれば

「こんなはずじゃなかった」

と手放される犬は減ると思います。

そこで、まずはワイマラナー飼育で重要な心得を見ていきましょう。

広い飼育スペースを確保する

飼い主さんに“ストーカー犬”と言われることもあるくらい飼い主さんが大好きで超さみしがり屋のワイマラナーは、片時も飼い主さんと離れたくないので必然的に室内飼いになることが多いです。

ワイマラナーは体が大きいので飼育スペースを広めにとることが望ましいです。

毎日朝晩の散歩連れていく

ワイマラナーは体を動かすのが大好きで、運動不足は問題行動の原因にもなります。

毎日朝晩1時間程度の散歩に連れていき、さらに休みの日にはドッグランなど思い切り走りまわって遊べるところに連れて行ってたっぷり遊んであげましょう。

実家で飼っていた小型犬の散歩すら毎日連れていけなかった私にはこれだけですでにめちゃくちゃハードルが高いです。

今、我が家で飼ってるカマキリのために朝5時に起きて餌となる昆虫を探しに行く我が家のムツゴロウさんならできるかもしれませんね。

しっかりしつけをする

ワイマラナーは力が強く、狩猟本能も強いのでしっかりと服従させ、社会性を身につけさせるために仔犬のころからのしつけは重要です。

万が一にもよそのお子さんやペットにケガをさせてしまうようなことがあっては大変です。

私が昔飼っていたシーズーはお隣の大型犬に嚙みつかれ大けがしたことがあります。

幸い大事には至りませんでしたが、こういうトラブルを防止するためにもしつけはとても重要です。

しつけが行き届かず

「手に負えない!」

と飼い主さんに手放されて保護犬に…なんて、あまりにもかわいそうです。
犬も飼い主も不幸ですよね。

しつけに自信がない人はプロの力を借りてしっかりとしつけをしてくださいね。

長時間家を空けない

最近は共働きの家庭が多く、ペットが一匹でお留守番なんてことも珍しくないのかもしれません。

しかし、超さみしがりやのワイマラナーは一人で閉じ込められるとストレスから問題行動を起こします。
これを分離不安症といいます。

この”問題行動“には一人の間ずっと鳴き続けるとか、ケージを破壊して出てくるなんて言うのもあります。

家具がボロボロになったり、壁に穴が…なんて話も聞きます。

『家一軒つぶす覚悟』が本当に必要だなんて、誰も思いませんよね。

この分離不安症は加齢とともに落ち着きますが、完全にはなくなりません

飼い主の言葉を理解する賢い犬なので、できるだけ不安にさせないように言葉で説明し、訓練して少しずつ慣れさせていくことが重要です。

いずれにしても長時間の留守番はできないと思うので、できるだけ誰かが家にいる状態が好ましいです。

飼育コストが嵩む

ワイマラナーは大型で食事量もそれなりに多くなるので、小型犬に比べると飼育費用がかさみます

さらに胃捻転といった手術が必要な病気になったりケガをした場合、その治療費は数十万円にもなります。

もちろん病気も日ごろの心掛けてある程度は予防できますが、病気になったりケガをしたときに、適切な治療を受けさせてあげたいですよね。

そのためにもそれらの費用が生活を圧迫しない経済的な余裕があるといいでしょう。

気を付けたい病気

ここからはワイマラナーを飼育する際に気を付けたい病気を紹介します。

家族として迎えるのですから長生きしてほしいですよね。
発見のポイントとなる症状や予防のために気を付けることも併せてご紹介します。

胃捻転

胃捻転は捻じれた胃にガスがたまり、他の臓器を圧迫したり、体の血流を遮ってしまう病気です。

この病気は適切に処置をしなければ死に至る恐ろしい病気です。

吐きそうなのに吐けない、えずく、おなかが張る、呼吸が荒くなるなどの症状が見られたら迷わずに病院に連れていきましょう。

治療は手術で胃の捻じれを戻し、再発防止のために胃を腹壁に固定します。
手術を行わない治療では再発率が高くなってしまいます。

この病気は以下の点に気を付けるだけで発症の確立をグッと下げることができます。

  •  食事は小分けにして複数回与える。
  •  食事直後は激しい運動はせずゆっくり静かに過ごす。

飼い主が気を付けてあげることで命の危機にさらす確率を下げられるので、ぜひ覚えておいてください。

股関節形成不全

股関節形成不全は大型犬によくみられ、成長期に股関節のかみ合わせが悪くなってしまう病気です。

原因はわかっていませんが、遺伝的要素と環境的なもの両方が考えられます。

環境的因子としては栄養状態や肥満による股関節への負担を減らすことで重症度を下げられると言われています。

股関節形成不全に気づくためのポイントとしては座り方、歩き方そして運動の拒否です。

横座りなっている、うさぎ跳びのように後ろ足を両方跳ね上げて歩く、そして散歩に行きたがらないなどいつもと違うと感じたら病院に連れて行きましょう。

まとめ

今回はワイマラナーを保護犬にしないための飼育の心得5選と気を付けるべき病気についてお伝えしました。

  • 広い飼育スペースを確保する
  •  毎日朝晩の散歩に連れていく
  •  しっかりしつけをする
  •  長時間家を空けない
  •  飼育コストが嵩む
  • 胃捻転
  •  股関節形成不全

ワイマラナーは最初のうちはとっても手のかかる犬です。
この時期を乗り越えられず手放す飼い主さんがいるため、保護犬となってしまうワイマラナーが増えているのでしょう。

でも、その大変な時期を乗り越えた飼い主さんが

「もうほかの犬は飼えない!」

となってしまうくらい魅力的な犬なんです。

これはもう飼育した人にしかわからない喜びだと思います。

「格好いい見た目とさみしがりやな性格のギャップがたまらない!」

「飼ってみたい!」

という気持ち、よくわかります。

でも、これからワイマラナーを飼いたいという人には、しっかりと覚悟を持ったうえで最期まで一緒に楽しく過ごしていただきたいです。

そして少しでも保護犬になってしまうワイマラナーが減るといいですね。