ブルーの愛らしい瞳にシルクのように艶のある被毛。
ワイマラナーの子犬は凛々しい成犬とは違う魅力があり、思わず抱きしめたくなってしまいますよね。
ところが、ワイマラナーが手放されているケースが増えているんです。
愛情たっぷりに育てられていても、ある日突然飼えなくなる環境がやって来る事も・・・。
ワイマラナーの大ファンな私としては、本当に悲しくて切ない問題です。
保護犬となってしまったワイマラナーは引き取り先がないままだと、最終的に施設で殺処分されてしまいます。
「救える命の為に援助したい」
そんな思いで調べているうちに知った里親制度。
ただ、援助したい気持ちだけでは引き取る事は出来ません。
里親になる為には、色々な条件があるんです。
殺処分という悲惨な状況から命を救う里親になる為の条件と心構えをお話したいと思います。
また可愛らしい一面ももつ魅力的なワイマラナーの性格や特徴、しつけのコツについてもお伝えしますね。
ワイマラナーの子犬
大きさは出生時は400~500g、生後5か月で成犬時の半分程度まで成長します。
成犬の大きさになるのは、15〜18か月頃になります。
寂しがりで甘えん坊な性格のワイマラナーは留守番が苦手。
屋内で飼う事が望ましいでしょう。
愛情不足から問題行動を起こしてしまうおそれがあるため、出来るだけ飼い主と一緒に過ごす時間が必要です。
スタミナのあるワイマラナーは成犬になると1日2時間以上の散歩をしますが、子犬のうちはまだ骨格の形成が不十分なため、30分~1時間程度の散歩を1日2回行います。
小さくて可愛い子犬との散歩デビュー。
ワクワクしますよね。
私も以前飼っていた犬の初散歩を楽しみにしていた事があります。
一生懸命子犬に似合うリードを選んだり、道行く人に可愛い子犬を自慢したい気持ちもありました(笑)。
免疫力が弱いので、散歩は予防接種がすんでからの開始になりますが、外に出て色々な経験をし、社会に慣れる事も必要です。
遅くても13週齢頃までには散歩デビューをしましょう。
不安な場合には、散歩を開始するタイミングを主治医と相談してみて下さいね。
里親になる為の条件
【飼い主がいなくなり、野良になった動物を保健所や各種団体から引き取りペットとして飼う制度を里親制度と言います。】
ワイマラナーの里親になるという事は、一頭のワイライナーの命を引き受けるという事。
さらに、行政施設や保護団体などの施設に一頭分の空きスペースが生じて、殺処分になるかもしれない一頭分の行き場が出来ます。
つまり、一頭引き受けた事で二頭の命を救う事になるんです。
引き取る際には手数料が必要です。
里親が無料で犬を手に入れられる手段であるという考えは持たないで下さいね。
引き取り希望者に必要な条件
①年齢
18歳~60歳まで。(施設によって異なる)
飼い主が病気に罹ったり亡くなってしまい再び保護犬になる可能性を防ぐためです。
②家族構成
一人暮らしの場合、断られる場合があります。
飼い主が飼えなくなった時に代わりに面倒をみる人がいないからです。
また家族のなかで犬を飼う事に反対していたり、アレルギーがある場合も引き取る事は出来ません。
③金銭面
餌代や諸費用だけでなく、病気や怪我をした場合には多額の医療費がかかる事があります。
ある程度余裕がある事が大切です。
④ライフスタイル
散歩に連れていけない、家を長く開ける事がある場合なども引き取りを断られる可能性があります。
⑤環境
家に十分な広さがあり、ペット可の物件である事が必要です。
また、施設によっては指定されたゲージの準備が必要な場合もあります。
⑥先住犬の有無、状態
すでに犬を飼っている場合、頭数が多かったり去勢が済んでいない場合は断られる場合があります。
里親になるための心構え
引き受けたワイマラナーの一生に責任が伴います。
ワイマラナーの寿命の平均は11~14歳程度。
子犬の時は小さく可愛らしいワイマラナーですが、成犬時の体重はオス30~40㎏、メス25~35㎏になる大型犬です。
ワイマラナーが高齢になった時のあなた自身の年齢や生活環境はどうでしょうか?
もちろん、計画通りに進む人生なんてありません。
ただ、今の状況だけで判断せず、先を見据えた考えが必要です。
私が飼っていた犬は14歳で天国にいったのですが、ちょうど末っ子を出産してまだ3か月で、バタバタと余裕がない時でした。
ペットロスで落ち込むヒマもない・・・。
そんな状態で、最期まで飼い主孝行な子でした。
それでも、心にぽっかり穴が空いてしまったような寂しさでしばらく辛かったです。
もし、今子犬を迎えてその子が寿命を迎える時、たぶん我が家の子ども達も巣立っていくタイミングなんじゃないかと思います。
もともと犬が大好きな私は犬がいる生活をもう一度送りたい願望もありますが、正直子どもが巣立つタイミングでのペットロスに耐えられる自信がありません。
ネガティブな話をしてしまいましたが、家族から手放されて傷ついたワイマラナーが、もう二度と悲しい体験をする事がないように、ぜひ真剣に考えてもらいたいと思います。
ワイマラナーだけでなく、犬は感情を持っていますし個性があります。
決して飼い主の思い通りに育てる事はできません。
大切なのは個性を認めながら、愛情をもってしつけをする事です。
里親の目的は、手放され傷ついた犬が家族と一緒に幸せに暮らす為であって、引き取り先で不幸になるのでは意味がないですよね。
特に里親に出された犬の場合、人間に対してトラウマを抱えているケースもあるので、十分配慮して関わっていかなくてはなりません。
しつけのコツ
狩猟犬のルーツをもつワイマラナーは、獲物を見つけて捕まえる事が得意。
小さな動物に過剰な反応をみせたり吠えてしまう事もあります。
噛まれては困るものは届かないところに置くなど、環境を整えておきましょう。
投げたボールを取ってくる、おもちゃを使って引っ張りあって遊ぶなど、狩に近い体験をさせ狩猟犬としての欲求を満たす事も大切です。
ワイマラナーは飼い主に従順で、信頼関係を築く事が出来ればしつけは楽な犬種だと言われています。
飼い主には従順ですが、神経質で警戒心も強いため、家族以外の人間や動物に慣れさせ、社会化出来るようにしつけをする必要があります。
しつけは迎えたタイミングから!
幼い頃は新しい事に対して適応力が高く、習慣化しやすいからです。
ワイマラナーは運動量が不足すると、攻撃性が強まり破壊行動や自傷行為といった問題行動を起こしてしまうおそれがあるので、十分な運動時間の確保が必要になります。
まとめ
- 里親制度は、保護犬の命を救う制度
- 里親になる為の条件がある
- ワイマラナーは狩猟犬としての欲求を満たす遊びが必要
- ワイマラナーの性格は従順で、飼い主と一緒に過ごす事を好む
- 家族以外には警戒心を持つ為、子犬の頃から社会化出来るようしつける
私自身、今は犬を迎え入れる事は難しいと言いましたが、大好きなワイマラナーの命が一救われてほしいと強く思っています。
決して初心者向きの犬種とは言えませんが、愛情をかけ大切に育てれば、寂しかりで甘えん坊なワイライナーきっと懐いてくれるはず。
こうして情報を提供する事でワイマラナーの魅力と、里親制度について知ってくれる方が一人でも増える事を心から願っています!